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歴史

ニポー円盤とキノランプ

ニポー円盤とは送りたい画像を電気信号に変換する装置で、
上から下に向かって明けられた穴の数が走査線の数に相当します。
この例では穴数は24個ですから走査線は24本となります。
ちなみに現在のテレビは約500本の走査線で画面が構成されています。



送像側と受像側で同じ形状のニポー円盤を同期して回転することで、画像を再現できます。



円盤の穴は数が多いほど画像を鮮明に送ることが出来ますが、それと共に穴径を小さくする必要があるので様々の工夫がなされました。



最初に実用化された受像機の、現在のCRTに相当する部分には
四角い電極をもつ放電管が使用されました。
下の画像はその本体で、”キノランプ”と称します

このランプの前で円盤が回転し、送る側と同期を取って回転させることで像を再現できる訳です。
電圧をかけると少し赤みがかった色で明るく発光します。



ニポー円盤に関する画像の出典は昭和8年11月発行の
無線工学講座 第二巻 発行所;共立社書店、(非売品)
著者;高柳健次郎

東京は愛宕山にある{NHK博物館」では、この「ニポウ円盤」による画像送信の再現設備が稼働しておりまして、
高柳健次郎博士が、世界に先駆けて画像を遠くに伝送する「テレビ放送設備」を完成させた歴史を展示しています。

NHK放送博物館での展示状況



NHK放送博物館