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1883年 明治16年の出来事

真空管発明のヒントとなったエジソンの電球

最初に電球の点灯に成功したのはイギリスの化学者スワンでした。
スワンは、太い竹の繊維をフィラメントにし、低電圧大電流で点灯しましたが、
エジソンは将来の配電を考慮して高い電圧と少ない電流で点灯できるように
細くて長いフィラメントの電球を作りました。
又、配電には交流より直流が勝っていると考えていたので
点灯には直流を使用したのが、”エジソン効果”の発見につながりました。

エジソン効果発見の端緒になった現象

エジソンが作った電球はフィラメントに竹の繊維を使用し
電源は現在のような交流ではなくて、直流で点灯されました。

電球は長く点灯していると、次第にガラス内面が黒くなって
暗くなり、ついには断線してしまいます。

断線した電球を良く見ると黒くならない透明の一本の縦線が
見えることに気づきました。

詳しく調べてみると、断線するのはフィラメントのマイナス側で、
マイナス側から見てプラス側フィラメントの影になる部分に透明
の縦線の現れることが解りました。

カーボンのフィラメントが蒸発してガラス内面に付着するとき
何等かの電気的な力が働いているのでは?と考えたのが
真空管誕生のきっかけでした。

参考文献
  • オーム社、電子管の歴史
  • Keith R Thrower 著
    History of the British Radio Valve to 1940

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